
美味しいスパイスカレーを作るためのイメージを皆さんに共有したいと思います。長文ですが、書いていることはとても簡単なお話ですので、ご参考にしていただけると幸いです。
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1.仕上げに塩で味を整える
2.塩加減を決めるのは、材料の味
3.スパイスカレーの水分量
4.スパイスの効果を生かす
5.辛さの調整
6.美味しい料理のイメージ
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1.仕上げに塩で味を整える
スパイスカレーのおいしさを決定するのは塩加減です。塩おにぎりをイメージするとよいでしょう。塩が薄いと美味しくないですし、濃いとしょっぱくて食べれません。でも、最適な塩加減だとすごく美味しいですよね。カレーもごはんにかけて食べるので、最適な塩加減が見つかるとすごく美味しいです。
しょっぱくなると、改善が難しくなりますので、最後の仕上げのタイミングで『塩で味を整える』のが良いと思います。
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2.塩加減を決めるのは、材料の味
最適な塩加減は、材料の味に左右されます。美味しい味は、甘みと塩加減のバランスで決まります。
例えば、ポテトとスイートポテトをイメージしてください。ポテトもスイートポテトも塩をふって食べると美味しいのですが、甘みの味が異なるため、最適な塩加減も異なると思います。
もう一つの例は、お味噌汁です。お味噌汁をごはんにかけて食べる猫まんまを人知れず楽しんでいる方もいると思います。ねこまんまが美味しい条件は、コク(出汁)と塩加減ですね。Charo's Curryはすでにコクがでるようにしておりますので、ここでは塩加減のみイメージしてください。
お味噌汁の材料が、豆腐なのか、ネギなのか、ナスなのか、材料によって最適な塩加減が違うと思います。
スパイスカレーも同じです。使用している野菜やお肉の種類によって、甘みの味が異なるため最適な塩加減も異なってきます。
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3.スパイスカレーの水分量
一般的なルウで作るカレーは小麦粉を大量に使って、とろみを出すことで美味しさを演出しています。
スパイスカレーは、小麦粉を(あまり)使わないので、とろみはほとんどありません。
Charo's Curryは小麦粉を使っていますが、とろみを出すためではなく、コクを出すための補助的な材料として使っています。
スパイスカレーは、とろみがほとんど無いのが一般的だとお考えください。
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4.スパイスの効果を生かす
スパイスは美味しい料理に、香りや色彩を加えて、さらに美味しくしてくれます。あくまでも美味しい料理を、さらに美味しくしてくれるのであって、スパイスそのものが料理を美味しくしてくれるわけではありません。
そしてスパイスは、加熱すると大事な香りが飛んでしまいます。従って、ルウのカレーと違って、煮込む時間は短くする必要があります。むしろ、煮込まず、沸騰したら完成するような調理手順であることが重要です。
もし煮込まないといけない材料(骨付きの肉や、根菜など)を使う場合は、水で材料を煮込み、それをトマトとスパイスで作ったカレーのベースに流し込むといった手順で調理するとよいかと思います。
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5.辛さの調整
Charo's Curryの基本のレシピでは、材料は鶏もも肉とホールトマトのみです。これは前述したとおり、様々な材料を使うことを許容すると、材料によって味が変わるため、塩加減をレシピに表記するの難しくなるためです。
実際には、いろんな材料で調理する方が楽しいですね。
様々な食材には甘みがあります。特にカレーでは玉ねぎの甘みがよく使われます。しかし玉ねぎをたくさん使えば、カレーはより美味しくなるということではありません。甘みが強くなったり、玉ねぎとトマトの比率が大きく変わってくると、料理の味そのものが変わってきてしまいます。
Charo's Curryでは、3皿分であれば、玉ねぎは1/2個程度を推奨しています。まずは、玉ねぎ1/2個程度の分量を目安に、例えば玉ねぎ1/4個とマイタケやピーマン、ナスなどを少量使うなど、使用する野菜を試していただけると良いかと思います。
野菜を入れすぎると味のバランスが崩れ不味くなりますが、適度な量であれば甘みが強くなり、辛さを抑えたマイルドな美味しいカレーを作ることができます。
尚、Charo's Curryはにんじんの味とあまり相性がよくありませんので、ご注意ください。たくさん野菜を使いたい方は、グリル野菜のトッピングをおすすめします。トッピングであれば、味を崩すことなく、上手に野菜を食べることができます。にんじんもグリルしてトッピングするのであれば、Charo's Curryと相性が良くなります。
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6.美味しい料理のイメージ
前述しました通り、スパイスで美味しい料理は作ることができません。あくまでも美味しい料理がベースに存在している必要があります。
基本的にスパイスカレーは、トマトとお肉の炒め料理をベースにしていると思います。もちろん、いろんなスパイスカレーがありますので、一般論ですが。
このトマトとお肉の炒め料理自体を美味しく作るコツがわかれば、スパイスカレーはとても美味しくなります。
コツは最初に戻りますが、塩加減です。そして、お肉の下味です。
あらかじめお肉に塩で下味をつけておくという手間は必須だとお考え下さい。Charo's Curryのレシピでは、3皿分で塩は小さじ1/2~1と表記している場合が多いです。
例えばお肉の下味に小さじ1/2使い、残りの1/2はカレーが完成したときに、『塩で味を整える』仕上げで使うと良いと思います。
また、トマトと相性の良いお肉を選んでください。ルウのカレーですとビーフが美味しいのですが、スパイスカレーだと甘みが少なかったりして合わない場合もあると思います。鶏もも肉であれば、まずは失敗はないと思います。